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2022.07.10

おでかけ

こんなに美味しいものがあったの?!知多半島のワインとクラフトビール【知多半島レポ#12】

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知多半島は日本酒だけじゃない

 
知多半島の名産品といえば味噌や醤油といった醸造品。その醸造品のひとつである日本酒は、2022年1月の知多半島レポでも知多半島に残る7つの酒蔵とともに紹介しています。
 
 
しかし有名なのはそれだけじゃありません。実は知多半島には、クラフトビールと地元の風土を活かしてつくるワインもあるんです。
今回は今後の活躍が注目されるワインやビールをご紹介します。
 



 

常滑市のワイン「常滑ワイナリーネイバーフッド」

常滑ワイナリーネイバーフッドってどんなところ?

 
 
常滑ワイナリーネイバーフッドは、常滑市の丘陵地にあるワイナリーレストラン「サンセットウォーカーヒル」を併設するワインの醸造所です。
常滑で育てたブドウを使ったワインを中心に製造・販売。また、レストランでは地産食材の料理とともにワインの提供を行っています。
 
 
現在は計2ヘクタールのブドウ畑で、ピノノアール・シャルドネ・ピノブランといった品種のブドウを育てており、収穫量は年間で8~10t。ワインにすると約8,000本を生産しています。
 


どんなワインなの?

ワイナリーオーナーである馬場さんが大切しているのが「常滑テロワール」。テロワールとはブドウ畑をとりまく気象条件や土壌など、様々な自然環境要因のこと。ワインの味を決める重要な要素ともいわれています。
 
日本のワイン醸造所は寒冷の地に多いのですが、ここ常滑は対するような温暖な気候。
なぜ真逆のこの地にワイナリーをつくったかというと、ブドウの栽培やワインづくりにおいて環境の良し悪しに正解はなく、その土地らしいワインに仕上がるだけという「テロワール」の心得があったからです。
常滑の環境で育てたなら常滑らしいワインが生まれる。これが馬場さんのワインづくりの対する思いでした。
 
 
そんなネイバーフッドで人気があるのは「常滑ピノ・ノワールアンフォラ」。
樽ではなく「常滑焼の甕(かめ)」で寝かせた、常滑でしか造れない究極のオール常滑ワインです。熟成感がありながら、しっかりとした酸味と果実味も感じられます。
 
 
 
また「ピノノアールロゼ2020」は、雑誌「ワイン王国」のブラインドティステングで5つ星評価を得た名品。フレッシュな果実味とキリッとした辛口のワインです。
 
 
常滑市の土壌は、常滑焼でも知られるように粘土質でミネラルが豊富。そのため酸が鮮やかで旨味が十分に出ることが特徴です。
 
 
 

ワイナリーツアーに参加してみた

常滑ワイナリーネイバーフッドでは、醸造所施設の見学とワイン飲み比べができるワイナリーツアーを行っています。
所要時間15分の「WineryTour15」、ブドウ畑の見学を含む所要時間30分の「WineryTour30」です。※完全予約制
 
今回は「WineryTour30」に参加してみました。
レストラン「サンセットウォーカーヒル」に集合し、オーナーの馬場さんと一緒に近くのブドウ畑へ向かいます。
 
 
もうすぐ収穫期を迎えるブドウたち。ワイン用の品種はフルーツとして出回る生食用のブドウに比べ実のサイズが小さめ。これは実の水分量を減らし旨味をぎゅっと凝縮させるように育てているからです。ワインは果汁のみでつくるため果汁(水分量)が多いとしゃびしゃびのワインになってしまうんですね。
 
 
ワイン用のブドウの樹はとても繊細で、良い実を育てるためには枝に茂る葉の枚数を制限したり育ちすぎないように選定したり、こまめな樹冠管理が必要です。手入れの行き届いたブドウ畑で栽培について様々なお話を聞くことができました。
 
 
ブドウ畑の見学後は、醸造設備へ移動します。色鮮やかな招き猫の壁画が目を引くこちらの建物が常滑ワイナリーの醸造所です。
 
 
大小のワイン醸造設備に、常滑焼の甕と木樽が並んでいました。醸造において微生物は発酵の妨げになるため清潔第一。とても清潔感のある醸造所でした。
 
 
ここでは収穫したブドウの仕込みや製造工程について話を伺いました。ワインには果汁、皮、種を一緒に発酵させるものと、果汁だけを発酵させる2通りのつくり方があります。赤ワインは前者、白ワインは後者です。ちなみにブドウの実には色がないのになぜ赤ワインは真っ赤なのか知っていますか?実はブドウを丸ごと絞ったあと1週間ほど漬け込み、皮の成分(タンニン)を果汁に移しているからなのだとか。
 
 
醸造所見学後はレストランへ移動し、4種のワインの飲み比べを体験できます。
 
 
今回いただいたのは、白ワインの「常滑シャルドネ」「常滑ピノ・ブラン」赤ワインの「常滑ピノ・ノアール」「常滑ピノ・ノアールアンフォラ」の4種です。
 
 
ブドウ畑、醸造工程を見たあとに味わうワインは格別なものに感じます。注目はやはり常滑の土壌から成る「酸味」の在り方。とくに白ワインの「常滑シャルドネ」はフルーティで爽やかな酸味が印象的でした。これが「常滑の味」ということですね。
 
 
ネイバーフッドでは現在8種類のワインを醸造しています。それぞれに風味も味わいも異なるため、ぜひ実際に味わって好みのワインをみつけてくださいね。
 

どこで買えるの?どこで飲めるの?

ネイバーフッドのワインは「常滑ワイナリーオンラインショップ」または併設レストラン「サンセットウォーカーヒル」にて販売しています。
 
 
新作は毎年12月上旬頃からリリースされます。詳細は常滑ワイナリーのHPまたはSNSで随時発信しているのでチェックしてみてくださいね。
 
ちたまるショッピングでも取り扱っています。販売ページはこちら
 
 
 
 

 
 
 

知多市のビール「OKD KOMINKA BREWING」

OKD KOMINKA BREWINGってどんなところ?

 
「OKD KOMINKA BREWING」は、オーナーの新美さんが立ち上げた、知多市岡田にあるビールの醸造所であり、ビールのブランドでもあります。一言で言えば「素材を活かすコラボビール」。ビールと言えば麦とホップでつくられますが、イチジク・梅など愛知の「地のもの」と一緒に醸造しています。
 
 
レギュラー商品は「FIG ICHIJIKU WEIZEN(イチジク)」「MAPLE CINNAMON MAPLE TO CINNAMON ALE(メープルシナモン)」「PLUM UME SAISON(梅)」の3種。
 
 
他には不定期(月イチ目標)でコラボ商品を出しています。過去のコラボは「コーヒー」「ベルガモット」「ブラッドオレンジ」「イチゴ」など。どれも気になりますが、人気のビールは早々に売り切れてしまいます。
 
 
最近のコラボは、愛知県日進市でぶどうを栽培する「浅桑園」。赤ワインに使用する「ピノ・ノワール」という品種でつくられたワインのようなビールです。
 
 
そして、2022年7月中旬~末頃に解禁されるビールは、なんと「美容室」とのコラボ。
これは名古屋市昭和区にある美容室「iri(イリ)hair salon」のオーナーとのつながりでできたビールです。美容室のお客さんに配りたいという話から始まり、iri hair salonのオーナーが好きなアメリカンチェリーでつくられたビールで、その名も「iri CHERRY BRUT(イリ チェリーブリュット)」。毎年この時期に飲めます。
 
ビールづくりやコラボ企画。これらの発想は、新美さんの「岡田で面白いことをしたい」という思いから。かつて知多木綿で栄えた岡田の町に人を呼び込み、岡田の良さを活かしてまちづくりの基盤をつくる。新美さんの中にはそんな壮大な青写真が描かれているのですが、「遊び心」が勝って「地方創生」「町おこし」みたいな堅苦しさはまったく感じられませんでした。
 
 

どこで買えるの?どこで飲めるの?

さて、こんな素敵なビールたちをどこで手に入れることができるかですが、
まずは、知多市岡田の醸造所に併設されたお食事処「範丈亭」。新美さんの実家「竹新製菓」が経営する食事処です。
 

そしてもう一つは、醸造所から徒歩で1分くらいの場所にある新美さんが立ち上げた複合施設「SoN」。
SoNには現在カフェ・レストラン・パン屋が入っており、今後も拡張してく予定です。
 


 
また、ネット販売も行っており、醸造所に近いセブンイレブン岡田西店・セブンイレブン岡田深田脇店・イトーヨーカドー知多店、JR名古屋高島屋でも取り扱っています。
 
ネット販売で売り切れていても「範丈亭」「SoN」で飲めることがあります。これは「岡田に来てもらいたい。」という新美さんの思いから店舗の在庫を優先しているためです。ぜひ、「範丈亭」「SoN」に行って、岡田のレトロな町並みさんぽも楽しんでください。
出典:岡田の古い街並み | 【公式】愛知県の観光サイトAichi Now
 
 

実際に飲んでみた。

レギュラー商品の「FIG ICHIJIKU WEIZEN(イチジク)」と「PLUM UME SAISON(梅)」を飲んでみました。
 
 
まずは「FIG ICHIJIKU WEIZEN(イチジク)」から
 
 
白濁した特徴的な見た目。飲み口は確かにビールですが、香り・味ともにとてもフルーティ。ヴァイツェンらしい苦味が抑えられた味とイチジクの相性は抜群です。今までのビールの概念が壊れました。
 
次に「PLUM UME SAISON(梅)」。
 
 
こちらはイチジクよりもさらに「梅」の主張があります。ビールののどごしを感じた直後に梅の香りが広がり、ラベルを隠されても確実に梅のビールとわかるほど梅を感じられます。
 
オーナーの新美さんは「ビールが苦手に飲んでもらいたい」「ビールの幅を広げたい」そして、「地元のものをうまく活用して発信したい」そんな思いでビールをつくっています。
たしかに、この味が地元の材料でつくられ、そしてビールの枠を超えた美味しさをつくり出していることに驚くばかりでした。
ぜひ「ビール苦手派」の方も飲んでみてください。
 
 
 

 
 

他にもある!知多半島のクラフトビール

知多マリンビール

 
知多マリンビールは、1997年から南知多町で製造・販売されているクラフトビールです。原材料にカナダ産・イギリス産・ドイツ産の麦芽とアメリカ産・チェコ産・ドイツ産のホップを使い、南知多の水を仕込み水として醸造しています。
 
 
麦芽100%で製造されたピルスナーは、低温でじっくり発酵させ苦みとホップの香りのバランスが取れた切れ味の良いラガースタイルのビール。ジャパン・グレートビア・アワーズ2022にて銀賞を受賞しています。
 

どこで買えるの?



知多マリンビールは、南知多町内海にある「ビアシティ南知多」のレストランで生ビールが飲めるほか、売店で購入することができます。
また、ちたまるショッピングでも取り扱っています。販売ページはこちら
 
 

カブトビール

カブトビールは半田市の半田赤レンガ建物で製造されていた東海地方で最大のシェアを持ったビールです。明治20年に四代目中埜又左衛門と盛田善平が丸三麦酒醸造所を設立。明治22年に初めて「丸三ビール」として3,000本を出荷したのが始まりでした。
 
出典:カブトビール - Wikipedia
 
当時は北海道のサッポロ・東京のエビス・横浜のキリン・大阪のアサヒの4大ブランドが有名でしたが、それに対抗するように本格的ドイツビールの製造に力を入れ、新工場を建設。その工場が今も残る「半田赤レンガ建物」です。
同時に銘柄も「カブトビール」と改められ、5大ブランドビールとしてその名を馳せました。明治33年のパリ万国博覧会では品質が認められ金牌を受賞しています。
 
残念ながら昭和18年、企業整備令により工場は閉鎖されカブトビールの製造は終了となりました。しかし2005年、半田赤レンガ建物の保存・活用によるまちづくり活動を行う赤煉瓦倶楽部半田によって、カブトビールの復刻版が完成しました。
 
それが当時のカブトビールを文献から忠実に再現した復刻「明治カブトビール」が完成しました。
その後、2016年には大正時代の分析表をもとに、復刻「大正カブトビール」が完成しました。
 
 

どこで買えるの?

現在2種類のカブトビールは、半田赤レンガ建物内にある「カフェ&ビアホール Re-BRICK」
にて地元食材を使った料理とともに味わうことができます。
 
出典:カブトビール - Wikiwand
 
また、併設ショップにて購入も可能です。
ちたまるショッピングでも取り扱っています。販売ページはこちら
 




いかがでしたか?
ぜひ、知多半島の食材とともに知多半島のワイン・ビールを楽しんでみてください。

 

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